改めましてこんにちは。
ナチュラル・ブランディングの村本彩です。

私は現在irodori Branding株式会社の代表として、社員やパートナーメンバーと共に個人起業家や中小企業向けに「ブランディング」に取り組むことで集客や売上、チームビルディングといったビジネスの課題解決を本質的なアプローチで導くコンサルティングを行っています。

新卒から入社したサントリーホールディングス（株）で営業を経たのち10年間ブランドマネージャーとして、ビールやチューハイの新商品開発やブランド育成に従事。

その後、2018年春に退職して起業し、2019年夏には法人化、起業2年・法人1期目で年商7,000万へと成長。今では社内外を越えた10名以上のチームメンバーと共に1億円を超える規模で事業を展開しています。

…こう書くと、さぞかし野心家で「ブランディング会社を興すぞ！」と意気揚々と独立したと思われるかもしれませんが、むしろ真逆（笑）。

起業のきっかけは、当時自分が担当していた商品が売れずに大赤字を叩き出してしまい自信喪失の結果、キャリアの迷子になったことでした。

「自分の強みってなんだろう」
「自分にしかできないことで、人の役に立ちたい」

そう思い、散々悩んだ結果、意を決して会社を辞めて「自分の名前で生きていく」という道を選択することにしたのです。

だけどいざ、起業したいと思っても、まだ当時の私には、自分が「ブランディング」を仕事にできるなんて全く思ってもいませんでした。

それまで自分としては仕事も頑張ってきたはずなのに、これまでの経験では何も活かせるものがない、私には「何もない」のかも…と思うように。そこで占星術を習ってみたり、協会インストラクターの資格をとって起業を考えてみたり、アロマやパン教室、カウンセリング、ネットでの不用品販売もしてみたりとたくさん迷走して、新しいスキルを足すことばかりにお金を散財していたのです。

自分に新たなスキルを足すことなど、外にばかり目を向けていた私は、改めてしっかりと起業にあたって自分の内側にあるものと徹底的に向き合い、自分の「らしさ」を発掘する時間を丁寧にとることにしました。

そんな中で、「ブランディングについて教えて欲しい」と言われたことをきっかけに、それが自分のこれまで培ってきた強みなのかもしれないと思えるようになっていきました。

さらにそれと同時に、仕事で大赤字を出して自信喪失の経験をしたからこそ生まれた、大切な想いがあると気づけたこと。

「大量生産・大量消費されていくモノではなく長く大事に育てられるモノや人のブランディングがしたい」

「人の評価ではなく、自分の価値観を大事に生きていきたい」

これらの強い想いがが自分の中に生まれていることをしっかり掴めたことが起業していく覚悟を決める後押しになっていったのです。

外から新しいスキルを足そうとばかりしていた頃の私は、いろいろやってはみたけれど、どれもこれが自分のやりたいことだ！これで起業していくんだ！という気持ちにはなれませんでした。

特に個人ビジネスの場合は気持ちが乗っていることが大事。気持ちの乗っていないビジネスをしていては、それで一過性の売上は立ったとしてもすぐに心がついてこなくなり、この先長くビジネスを続けていくことはできなくなってしまうことが本当に多いなと感じています。

「だからこそ、商品やサービスをつくり出す時には、「何だったら売れるか」というすでにある市場のニーズの側に自分を合わせにいくのではなく、自分の想いや自分らしさをベースに商品を設計しニーズをつくり出していくことが不可欠。

そのためにも、起業の準備としてもまずは徹底的に自分を掘り下げることが大事なのです。

だけど一方で、想いばかり語っていても、それがお客様にとってどんな価値になるのかが伝わらなければビジネスとして売上には繋がりません。

「らしさ」を発掘すると同時に、しっかり「売れる」こと。この二つが両輪として回ることが必要なのです。そのために役立つのがブランディング。

ブランディングは「価値づくり」。自分自身をしっかり棚卸しした上で、その「らしさ」を「価値」という視点で整理していくことが重要なのです。