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ブランディングを学ぶ

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レッドオーシャン、ブルーオーシャン、どちらを攻める?価値を打ち出すときに大切な考え方とは

前回は、マーケティングにおける基本のフレームワーク、3C分析について解説しました。

では3C分析を行ったところで、どのように自社の価値を打ち出していけば良いのでしょうか。今回は、市場における強みを最大限に活かすために、大切になる考え方についてお伝えします。

レッドオーシャン、ブルーオーシャンとは?3C分析における価値の見出し方

3C分析では、Company(自社)、Customer(お客様)、Competitor(競合)の3つの視点から、それぞれの関係性における強みを考えていきます。図の通り、重なり合う部分はいくつかありますが、価値として打ち出すべき位置はどこなのでしょうか。

重要視すべきは、この3つが重なり合う、KFS(Key Factor for Succecc:重要成功要因)と呼ばれるところ。つまり、「お客様のニーズを満たし、競合を上回る、自社の圧倒的な強み」を攻めていきましょうということです。ここは、いわゆるレッドオーシャンと言われる部分でもあります。レッドオーシャンとは、競争の激しい既存市場のこと。

それに対して、競争相手のいない未開拓市場をブルーオーシャンと言います。ここで、「それならライバルの少ないブルーオーシャンの方が参入しやすいのでは?」と疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。

もちろん、未開拓のブルーオーシャンにはビジネスチャンスがありますが、一方で市場を切り拓いていくためには、長期的に経営資源を投入していく資金力が必要です。個人起業家や中小企業などのスモールビジネスにおいては、まだ存在しない市場の開拓は大きな負担に。その意味で、体力のある大企業に有利な戦略と言えます。

それに対してレッドオーシャンは、ライバルも多いけれど、確実にお客様がいて、すでに需要があるという市場。この中で、いかに自社ならではの価値をつくり上げて存在感を高めていけるかどうかが、ビジネス成功の鍵となります。

レッドオーシャンは陣取り合戦?!ライバルに対する考え方

ライバルの多いレッドオーシャンを攻めるというと、激しい陣取り合戦が待っているのでは……と不安になってしまうかもしれません。”競争”というイメージで捉えると、優劣をつけたり、人から奪おうとしたり……せっかく世の中に価値を提供するビジネスをしているのに、心が荒んでしまいますよね。

でも、”競争”ではなく、”共生”と捉えたらどうでしょうか。共生で成り立つ市場では、「多種多様なプレイヤーがそれぞれ違った価値を発揮して、業界を一緒に盛り上げている」と考えることもできます。

ある人はA社の製品が良いと言うけれど、また別の人はB社の製品を気に入っている。パイを奪い合うのではなく分け合って、お互いに刺激を受けながらサービスを磨き合う。ライバルでありながら仲間でもあるという共生の考え方に基づくと、市場も活性化され、少しずつ大きくなっていきます。

レッドオーシャンであるKFS(Key Factor for Succecc:重要成功要因)を攻めていくときには、こうした考え方をふと思い出してみてくださいね。

レッドオーシャンの中で価値を感じてもらう方法は?

共生の考え方のもとで、レッドオーシャンを攻めていこう!と意気込んでも、やっぱり競合が多い状況の下では埋もれてしまいがち。多様な会社や人がいる中で、自社を選んでもらうためには、唯一無二の価値を感じてもらう必要があります。

では、どうしたら価値を感じてもらえるようになるのでしょうか。その答えの1つが、”ブランディング”と言われる手法です。私たち自身が価値を分かりやすく提示して、お客様が迷いなく選べるようにすること。3C分析の中心の部分を攻めるためには、自分の価値を明確にして積み上げていくことがとても大切だということを、ぜひ頭の片隅に置いてみてくださいね。

おわりに

いかがでしたか?3C分析をした上で、どこに価値をおくか、どんな風に市場を攻めていくべきかについてお伝えしました。次回はいよいよ、市場で埋もれず、お客様に価値を感じてもらうための”ブランディング”について解説します!