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マーケティングの3C分析とは?基本のフレームワークを徹底解説!

マーケティングにおいては、沢山のフレームワークがあります。中でも特に重要なのが、”3C分析”。自社の強みやお客様の悩み、どんな競合がいるかなど、市場を俯瞰して把握することは、マーケティング戦略を立てる上でとても重要です。今回は、市場における価値を見い出すために欠かせない”3C分析”について解説します。

3C分析とは?3つの”C”を明らかにしよう!

3C分析の3つの”C”とは、一体何を指すのでしょうか?

“3C”とは、Company(自社)、Customer(お客様)、Competitor(競合)の3つの単語の頭文字をとったもの。それぞれの視点から市場を分析するフレームワークを3C分析と呼んでいます。Company(自社)を知り、Customer(お客様)、Competitor(競合)のことを徹底的に知るということです。

以前のコラムでお伝えしたマーケティングファネルは、自分とお客様という双方向の関係で成り立っていました。

でも市場にはもう1人、プレイヤーがいますよね。それがCompetitor(競合)の存在です。

例えば、Company(自社)とCompetitor(競合)を比較した場合、「他社から見たときの、自社の強みって何だろう?」と考えます。一方で、Company(自社)とCustomer(お客様)においては、「他にも同業者がいる中で、自社が選ばれた理由は何だろう?」という視点でも考えられます。この3つを俯瞰的に捉えると、自社の価値がより明確に見えてくるんです。

3C分析はなぜ必要?ターゲットによって価値は変わる!

マーケティングにおいて、なぜ3C分析が重要なのでしょうか。それは、”価値は関係性の中で変わる”からです。

まずは、ターゲットによって価値が変化することを、”ミックス犬”を例に説明します。

以前から犬を飼いたいと思っていたAさんとBさんは、とあるペットショップを訪れました。入ってすぐに目に飛び込んできた、マルチーズとトイプードルのミックス犬に対して、2人はどんなことを感じたのでしょうか。

Aさん:「トイプードルとマルチーズ、両方の魅力を兼ね備えてて、とっても可愛い!このワンちゃんに決めた!」

Bさん:「ミックスって、つまり雑種ということか……可愛いけど、別の子にしよう」

AさんとBさんは、正反対の印象をもっていますよね。ミックス犬に高い価値を感じたAさんと、雑種だから価値が下がると感じたBさん。でも、対象物の犬が”マルチーズとトイプードルのミックスである”という事実は変わっていません。

つまり同じものでも、”人によって捉え方が異なる”ということ。誰をターゲットにするかが、自社の商品・サービスの価値を届ける際の重要なポイントになるんです。

自社商品・サービスの価値は、競合との関係性によって変化する

関係性による価値の変化を理解する上で、もう1つ忘れてはならないのが競合他社の存在です。どのように影響するのか、実際の商品の事例でみていきましょう。

コンビニのお酒コーナーに行くと、ノンアルコールビールも一緒に陳列されていますよね。実は一昔前まで、ノンアルコールと言いつつも微量のアルコールが入っていたんです。そんな中、飲酒運転による事故などをきっかけに酒気帯び運転が罰則化され、アルコール度数の低い飲料の需要が高まっていました。

そこで2009年に発売された商品が、キリンビールの”フリー”でした。アルコール0.00%を実現したノンアルコールビールは、このフリーが初めて。飲んでも運転できる!スポーツもできる!という新しい価値を生み出し、瞬く間に人気を集めました。

しかしこの後、サントリーがオールフリーという商品を発売したことで風向きが変わります。オールフリーは、アルコール0.00%のみならず、カロリー、糖質も0%で、まさに”全て0”を実現した新しいノンアルコールビール。キリンのフリーには無かった価値が付加されたことで、市場ではオールフリーが支持されるようになったんです。

こんな風に、自社の商品そのものは変わらなくても、競合の商品・サービスの台頭によって需要が変化し、価値も大きな影響を受けることがあります。価値は相対的なものだからこそ、Company(自社)・Customer(お客様)・Competitor(競合)という3つの視点で俯瞰することがとても重要なんです。

おわりに

いかがでしたか?3C分析の大切さをご理解いただけたかと思います。自社だけでなく、お客様、競合のそれぞれの関係性において見えてくる課題や強みを把握して、ビジネスに活かしてみてくださいね!

次回は、3C分析をした上で、市場に価値を打ち出していくときの考え方についてお伝えします。