ブランディングを学ぶ
ブランディングは「盛る」こと?!意外と知らないブランディングの注意点とは
前回のコラムでは、ブランディングとは何か?という基本について、その必要性やメリットも含めてお伝えしました。
こちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
今回は、意外と知らないブランディングの注意点や捉え方について、その本質に迫りながら深掘りしていきます。
目次
ブランディングの注意点とは?見落としがちな視点を解説!
ブランディングと聞くと、「盛る」「飾る」などのイメージをもつ人も多いのではないでしょうか?
ここで注意したいのが、実は、ブランディングは「盛る」ことではないということです。見せ方を整えたり、外見戦略などの位置づけで語られることもありますが、それは本質ではありません。
ブランディングにおいては、自分がもっているもの以上に大きく見せることはできないんです。相手の好みや求めるものに合わせて無理に装ってしまうと、実は違った……ということにもなりかねません。
例えば、「デザインが得意だよ」と言っていた人が、実際は別の人にお願いして自分がつくったように見せていたとしたら……「嘘をついていたの?!」とがっかりした気持ちになりますよね。そうすると、相手の心はどんどん離れていってしまいます。
つまり、表面的に整えて上手く言語化しても、中身が伴っていないと意味がない。たとえデザインやマーケティングの力を使ったとしても、実際にもっている価値以上のものは、ブランドとして存在し得ないんです。
その分、今ある魅力を最大限に引き出して伝えていく、それがブランディングにおいては一番大切です。
ブランディングは「盛る」ことではないということを、しっかりと心に留めておいてくださいね。
ブランディングは削ぎ落として本質に近づくこと。より重要になる場面とは?
ブランディングが”盛ることではない”のであれば、一体どのように捉えたら良いのでしょうか。
ブランディングは足したり装飾するのではなく、「余計なものを削ぎ落として、残ったものにスポットライトを当てる」ことだとイメージしてみてください。より本質に近づきながら、それを磨いて伝えていくということです。
そして、本質的なブランディングがより重要になるのが、Web上でのマーケティング。
ブランディングは様々な商品やサービスに活用できますが、Web上では、お客様が販売する人に直接会ったり、実際の商品を手にとって購入を決めるわけではありませんよね。
直接会えないからこそ、商品やサービスの価値、魅力をしっかりと伝えて、信頼関係を育んでいく必要があります。その意味で、特にWebマーケティングにおいては、より本質的な魅力を引き出していくこと、つまりブランディングが重要になるんです。
ブランディングにおける意外な事実とは?ブランディングは知的な心理戦!
もう1つ、ブランディングの意外な視点についてお伝えします。それは、ブランドは”事実”や”実態”ではないということ。
どんなに優れていて素晴らしいものであっても、相手がそう認識しなければ、ブランドにはなり得ません。
相手の受けとり方によって、相対的に価値が変わる。その意味では、とても主観的なものだと言えます。事実や理屈ではなく、”感情によって決まる”というのがブランディングの面白いところです。
特に日本人は職人気質で、「いいものをつくってさえいれば、必ずわかってもらえる」と信じている方も多いですよね。でも残念ながら、絶対的な”いいもの”はありません。相手に「これは素晴らしい!」と認識されることで初めて価値になるんです。
だからこそ、”ブランドは価値づくり”ということを心に留めて、どうしたら相手の心に価値を届けられるか?を考えることが重要です。
言うなれば、ブランディングはとても知的な心理戦!
昔、「踊る大捜査線」という映画のワンシーンで、織田裕二さんがこんな台詞を言っていました。
「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ!」
私がお伝えしているWebを使ったブランディングも、まさに同じこと。
「ブランディングはWeb上で起きているんじゃない、相手の心の中で起きているんだ!」
こんな風に言えると思います(笑)
相手の心をどれだけ理解できるかということが、ブランディングにおいてはとても大事なんですね。
おわりに
いかがでしたか?ブランディングについての注意点や、捉え方をお伝えしました。ブランディングに対する印象も、少し変わってきたかもしれません。
次回は、実際にどうやって、相手の心を理解しながらブランド価値をつくっていくのかについて、詳しく解説します。
今日の記事を動画で観たい、復習したいという方は、こちらをご参照くださいね。